奈良県立医科大学_開学80周年及び畝傍山キャンパスオープン記念
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附属病院の組織HPhttps://psy.naramed-u.ac.jp研究、認知症を中心とした画像研究、脳血流や脳波を用いた神経発達症の神経生理学的研究が発展した。 申博_申博手机版-平台官网3年3月に岸本年史教授(精神医学)、飯田順三教授(申博_申博手机版-平台官网)が定年退職し、4月には太田豊作学内講師が奈良県立医科大学医学部申博_申博手机版-平台官网教授に、申博_申博手机版-平台官网3年11月には紀本創兵講師が和歌山県立医科大学神経精神医学教室教授に就任した。また、申博_申博手机版-平台官网6年3月に牧之段学准教授が藤田医科大学に転出し、申博_申博手机版-平台官网7年1月に教授に昇任した。 申博_申博手机版-平台官网5年11月に、国立精神?神経医療研究センター精神保健研究所より岡田俊が精神医学講座教授として着任した。精神医療センターは、大学病院としての研究?教育、また総合病院精神医学の機能を担う一方、県立精神科病院として多様な機能を維持しつつ、摂食障害やアディクションなど、時代に応じた診療機能を提供できるように地域連携に努めている。センターは専門的緩和ケアを担っています。 今後は、院内外の医療者が、基本的緩和ケアを確実に行えるような教育?啓発活動をもっと広めていく必要があります。また、緩和ケアセンターとしても、専門的緩和ケアのスキルを高めていきたいと思います。 WHOの緩和ケアの対象は、がんだけではなく生命を脅かす病に直面している患者さんとそのご家族です。現在日本では、がん以外で保険適応になっているのは、慢性心不全の末期の患者さんのみです。ALSをはじめとする神経難病や、慢性肺疾患なども命を脅かす病ですが、残念ながら現在では専門的緩和ケアが受けられない現状です。 私は将来的には、すべての病気の患者さんが緩和ケアの対象にならないといけないと思っています。緩和ケアは全ての病気の治療とケアの基礎になるべきなのです。 病気で苦しんでいる患者さん、ご家族のすべての苦しみを癒すことが緩和ケアの未来です。62 精神医療センターは、精神科救急急性期医療入院料を算定するD棟3階(閉鎖34床、開放18床)、精神科救急?合併症入院料を算定するD棟2階(閉鎖27床、合併症治療病床4室を含む開放25床)からなり、奈良県精神科救急システムにおける時間外の緊急措置入院を含む三次救急、身体合併症、あるいは妊娠中の精神疾患患者を受け入れている。精神科救急情報センターを設置し、県下精神科救急の中核を担う。また、認知症疾患医療センター(基幹型)を設置、子どものこころ外来を設置するなど、すべてのライフステージに対応する専門医療を提供しているほか、病棟内作業療法、精神科デイケアにおけるリハビリテーション、精神保健福祉士によるケースワーク、自殺企図者への介入や退院前訪問指導、心理アセスメントも行い、多職種チーム医療を実践している。学生?大学院教育、初期研修に加え、専攻医に対して幅広い精神疾患に対応可能な医師の育成、サブスペシャルティの醸成に力を入れている。研究面では、動物実験を含む基礎 当院の緩和ケアチームは平成17年3月に発足し、平成19年2月より院内のがん患者の症状緩和?相談依頼の受付を開始、その後平成21年5月より緩和ケア外来を開設しました。 緩和ケアチームは、主治医からの依頼があった入院中の患者さん、さらには外来治療中の患者さん?ご家族に対して、コンサルテーションを旨とした診察?ケアを行っています。また都道府県がん診療連携病院として、院外の患者さんの相談、ケアもしています。 緩和ケアは、がんと診断されてからがん治療と一緒に行われる治療です。早期でも終末期にも緩和ケアは必要なのです。そして、患者さんが亡くなった後の遺族も緩和ケアの対象です。手術?放射線療法?抗がん剤治療に加えて、4番目の治療が緩和ケアなのです。 緩和ケアにはがん治療を行う医療者なら誰でも行わなければならない基本的緩和ケアと、基本的緩和ケアでは対応しきれない苦しみやつらさに対応する専門的緩和ケアの2種類があります。緩和ケア精神医療センターセンター長/岡田 俊緩和ケアセンターセンタ―長/四宮 敏章

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