奈良県立医科大学_開学80周年及び畝傍山キャンパスオープン記念
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附属病院の組織HPhttps://hospital.naramed-u.ac.jp/liver_disease_counseling_center.htmlの検査依頼医へ消化器内科受診の連絡や、オンラインセミナーの開催等による肝がん?重度肝硬変治療研究促進事業の推進にも積極的に取り組んでいます。肝炎コーディネーターの活動としては、リーダーコーディネーターを設置し、各地域の肝炎啓発活動に関して中心的な役割を担っていただいています。2022年度には、「なら肝体操」を考案し、肝疾患に対する運動療法の一つとして、市町村の健康教室や高齢者の集い等で活用いただいています。なら肝体操をより広く知っていただくため、リーフレットやDVDを作成し、YouTubeでも動画配信をしています。 今後も関係機関と連携し、肝がん撲滅と肝炎対策の推進に向けて、啓発活動への取り組みを継続していきたいと考えています。HPhttps://pha-h.naramed-u.ac.jp/特に、渉外関連の業務として、医薬品の説明会やヒヤリングなど製薬企業担当者との打ち合わせには積極的にWeb会議ツールを活用し、製薬企業の担当者が来院せずとも情報共有が可能な運用を構築した。くわえて、これまでもパソコンで作成していた薬剤部内のマニュアルや手順書などの書類について、電子媒体を原本として院内ネットワークで保管?管理することとした。これにより印刷による資源の消費や手間を省き、最新の情報を職員が確認?閲覧が可能となった。 病院内での薬剤師に対する期待が高まる一方で、期待に応えるために必要な薬剤師の確保ができず、薬剤部の業務は多忙を極めている。また、医薬品の供給不安が続き、医薬品の手配にも苦慮している。このように社会環境が目まぐるしく変化する中、高度な医療を提供する大学病院の薬剤部門として奈良県の医療を、医薬品を通して支えていきたい。68薬剤部のスタッフ 2008年4月に当院が奈良県の肝疾患診療連携拠点病院として指定され、2009年4月に奈良県肝疾患相談センターは県民の方を対象とした肝疾患相談窓口として設置されました。2015年度までは奈良県の設置?運営として相談員(保健師)2名が相談業務を行っていました。2016年度より消化器?代謝内科医師が専従医師として配置され、保健師2名と協力し、地域の肝疾患診療体制の確保を図るための肝疾患診療連携拠点病院等連絡協議会を設置し、肝疾患専門医療機関や肝疾患協定(かかりつけ)医療機関との病診連携などの医療体制の拡充を図っています。 肝疾患患者に対する啓発活動として、奈良県疾病対策課と共催で未受検者を受検から適切な治療へつなぐ人材を育成する「奈良県肝炎医療コーディネーター養成研修会」、日本肝臓学会と共催で「奈良県肝炎医療コーディネーターフォローアップ研修会」を定期的に開催しています。また、院内肝炎検査陽性者の拾い上げのため、陽性者 薬剤部では激しい社会変化に対応するため、「自分で考える(自主的に考え行動する)」および「変化する(能動的に変化し柔軟に対応する)」の2つのビジョンを掲げ、最新かつ高度な薬剤業務を実現し、患者さんに安全で良質な医薬品を提供するため【安全】?【教育】?【連携】を基本方針として日々取り組んでいる。 2015年からは病棟での医薬品の適正使用や安全管理を行うため、各病棟に専任の薬剤師を配置し病棟薬剤業務実施加算の算定を開始した。さらに、医薬品の払い出しや医薬品の混合調製時の誤りを防止するため、積極的に医療用医薬品バーコードを用いたシステムを利用している。さらにこれら調剤機器や医療情報システムの最新化にも注力し、注射薬自動払い出し装置への注射返品薬自動仕分け機や全自動□量散薬分包機を導入し業務の効率化にも努めている。 また、2020年に世界中で猛威を振るった新型コロナ禍を経験し、薬剤部での業務体制を見直しさらなるデジタル化を推し進めた。肝疾患相談センターセンター長/吉治 仁志薬剤部部長/池田 和之

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