奈良県立医科大学_開学80周年及び畝傍山キャンパスオープン記念
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法人の組織/university/kenkyu-sangakukan/kifukozato/sportsigaku.htmlHP奈良県医師会スポーツ医学部会、奈良県スポーツ協会共催の奈良トレーニングセミナー 看護職として人々の健康に貢献するためには、生涯にわたり学び、能力の開発?維持?向上に取り組む責任があります。看護職一人ひとりが、主体的に学び人々に貢献するとともに、学びとキャリア形成を通じて望む生き方を実現していくために2023年に「看護職の生涯学習ガイドライン」が公開されました。 奈良医大においても、看護職の生涯を通じたキャリア支援を行うことで看護実践能力を高め、地域の医療に貢献する看護職を養成することを目的に2014年に看護実践?キャリア支援センターが設立され、2024年10周年を迎えました。 この10年間の変遷を振り返りますと、2015年には、「特定行為に関わる看護師の研修制度」における指定研修機関に認定され、2016年より看護師特定行為研修7区分16行為の研修が始まりました。2018年には、特定行為研修在宅コース4区分7行為の研修開始と、他の施設に先駆け取り組んできました。特定行為研修制度についての交流 スポーツ医学講座は、奈良県立医科大学の寄付講座(学校法人 栗岡学園)として2013年に開設され、初代教授には熊井司先生が就任しました。2017年には阪奈中央病院内に「奈良県立医科大学スポーツ医学研究センター」が設立され、連携して活動を行っています。熊井先生はその後、早稲田大学スポーツ科学学術院の教授に就任し、整形外科の田中康仁教授が指導を担当されました。開設当初から本講座に所属してきた小川宗宏が2025年より本講座を引き継ぎます。 本講座では、スポーツ障害の予防?早期発見と指導者への知識普及を目的に、スポーツ検診やセミナーを実施しています。超音波検査を活用し、野球肘やオスグッド病などの検診を行い、アスレティックトレーナーと協力して障害予防と競技パフォーマンスの向上に取り組んでいます。また、奈良クラブ(サッカー)、飛鳥FC(サッカー)、バンビシャス奈良(バスケットボール)、奈良ドリーマーズ(バレーボール)、奈良マラソンなど、さまざまなチームやスポーツイベントの医療支援にも関与しての場として2019年第1回特定行為研修フォーラムを開催し、コロナ禍を経て2024年度には、第3回特定行為研修フォーラムを開催しました。特定行為研修には、他施設からも多くの看護師が受講しております。 申博_申博手机版-平台官网と看護部の連携?協働により実施している「申博_申博手机版-平台官网学生へのキャリアデザインプログラム」研修は、10年間継続して行われています。2017年より実習指導者を対象とした「上級臨床指導者教育能力育成プログラム」が開始され、1年かけて実習指導者としての学びを深めています。国際交流として、2016年よりチェンマイ大学附属病院との看護職交流研修を行っています。2024年は、2名の当院の看護師がチェンマイ大学附属病院で研修を受け、他国のおける医療?看護の実際を学びました。 このように、多岐にわたり様々な教育的な取り組みを実施してまいりました。今後も看護実践?キャリア支援センターにおける教育的な活動をとおして奈良県全体において、より高き実践力を備えた看護職の育成をめざしていきたいと思います。います。さらに、2031年には奈良県で第85回国民スポーツ大会が開催される予定であり、これに向けて関係団体と連携し、スポーツ医科学分野の充実と選手支援体制の整備に取り組んでいます。 舞台医学にも注力しています。舞台医学はスポーツ医学と類似性がありながらも歴史が浅い分野で、舞台芸術家に対する医療支援基盤は十分に整っていません。音楽や舞踊に伴う障害に悩む人々は多いものの、舞台医学の認知度は低く、診療?治療体制の構築や予防法の確立が重要な課題となっています。多職種連携による支援体制と学術的発展を目指し、舞台芸術家を支える医療基盤の整備と、この分野の発展を推進しています。 今後も関係団体と連携し、奈良県内のスポーツや舞台芸術活動を支援し、すべての人が安全にパフォーマンスできる環境づくりを進めてまいります。皆様のご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。76寄附講座 スポーツ医学講座教授/小川 宗宏看護実践?キャリア支援センターセンター長/石飛 悦子

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